僕らの空色
その日の夜タケル君とミチ子さんの三人で飲みに行く事になった

ちょっとした繁華街にこじんまりとあるBAR。俺の行きつけの店だ。


BARの中もこじんまりとしているがお洒落に仕上がっている
都会にあるちょっとしたお洒落なBARよりお洒落だろう


俺たちはビールを飲みながら他愛のない話をしていた

話の流れから何故か幼少期の話題になり、気がつけば俺が1人で喋っていた


そんな俺を見てミチ子さんはクスッと笑い

「本当、マコト君って昔の話してるとき楽しそうって言うか、嬉しそうよね」

と言った。

俺はなんだか恥ずかしくなりビールをグビッと飲み、そんなことないよ。と強がった。

確かに、昔の事を思い出すと心臓の辺りが暖かくなり、生きてる実感がする。

昔の俺…

昔の俺たち…か。



「どうかした?」

タケル君の声で現実に引き戻された

「ううん、何でもない。さ!飲もう。」

俺は何かを消すように、思い出を閉じ込めるように残りのビールを一気飲みした


「マスター、ビール」

「あいよ」

マスターはほのかに微笑みビールサーバーへ手を伸ばした。

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