恋愛初心者
スタート
みんな、今日で新しいスタートを切る。
“スタート”
ザワザワとしている釜谷西高校。
なぜなら今日は入学式だから。
門を抜け、謎の像の横にクラス発表の紙が張ってあった。
あたしは2組、友歌は5組だった。
一体学年にどれだけの人がいるんだよ・・・?
というか定員オーバーじゃないのか?
と思うくらいの人の量。
「はぁ」
像の近くの人だかりを抜け、少し離れた所にある木製のベンチに腰掛けた。
友歌とは、現地集合。
それにしても遅いな・・・。
てか、混みすぎ。
だから式は嫌いなんだ。
あーたんは今、何してるだろう。
今日は入学式だったのかな?
この高校を受けたヤツで、友歌以外に知ってるヤツなんかいなかった。
友歌とクラスが離れたと言うことは、一人で生きていくか誰かを取り込まなければならない。
あたしは特に自分から話しかけられるヤツだった。
誰でも適当にホイホイ話しかけるヤツ。