人気モデルなおの正体。

「1人で食べてるの?」


昼休み、

ひとけのない所で1人密かにランチタイム

そこに木山が現れた



「羨ましい?」


そう聞くと木山はくすっと笑った。



「ていうか、木山のせいで噂されてんだけど」



俺の話をきいているのか、ずっとにやにやこっちを見つめている



「何?」


「いやあ、あの不思議生物のなお様が私の隣にいるなんて…って」


それで目を輝かせているのか




「その俺の正体がバレてしまうのも時間の問題。木山のせいにするよ」



「話しかけちゃダメなの?」


「俺は今までひっそり静かに暮らしてきたんだ。前のままがいいんだよ」




木山はしゅーん、と悲しそうにしていたが


開き直ったのか、



「じゃあさ、その格好でなおになってよ!!」


「…」






「は?」




どうやら、頭に花が咲いている木山ごとく


とりあえず誰もいないしなおが見たい、と





「お願い!!」


「やだよー」


「みんなにばらすわよ、もっと引っ付くわよ、妙に目立たせるわよ」

「…解ったよ」




木山の意外な我がまま。
いつも笑顔の木山が真顔になるとこんなにも怖いのか…





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