幽霊さんの日常手記
childhood time
―――数年前。
私には、三人の兄が居た。
どれも優秀な成績ばかりを残し、待望の長女だったためか親の期待も強かっただろう。
「貴女は今、色んな才能に溢れてるの、お兄ちゃんの良いところを見て育ちなさい。」
それがお母さんの口癖。
でも、良いところが良いところすぎて、ただ差を見せ付けられただけ。
「くすくす…ねぇ、あのこ、じぶんのおにいちゃんのじまんばっかり。」
「おにいちゃんがすごいのに、どうしてあのこはなにもできないんだろうね?」
「あは、まねっこ××ちゃんきもちわるーい!」
兄の自慢をし、兄の真似をし、そんな事をやらされ習慣になり繰り返す私は同級生と仲良くなんか出来なかった。