幽霊さんの日常手記


走って数分後、旧校舎の前に千尋以外のクラスメイト全員が揃っている。
皆が震えていて、俺が来た時にも笑い声が絶えず聞こえていた。


「か、架名…」

「お前ら何したんだよ…ッ」

「彼奴が旧校舎に、ヒック、入ったからぁ、鍵を閉めて、死ねってメール…ッ」


その時、笑い声が一気に泣き止む。
此方のが人数が居るのに、酷く怖かった。それ程、今まで彼奴にしたことが許される事じゃないって事だ。


次に聞こえたのは旧校舎の中から走る音。
次に、何かが落ちる音。


「…まさか」


クラスメイトが呟くと同時に悲鳴が上がった。

俺と何人かは、直ぐ音の発生源へ向かう。嫌な予感しかしない。


「…嘘、だと言ってくれ」

< 32 / 41 >

この作品をシェア

pagetop