悪魔なヴァンパイア
「さぁ地図を出せ」
玄関で止まった彼は僕にコートを差し出しながらそう言った
「……」
コートを受け取り下駄箱に向き合う
上に飾ってある本の中から迷わず一冊手に取った
「観光ガイド…?」
「そうだよ」
「ほう……」
「これなら地域一帯が詳しく描かれてるし本社も載ってる…ついでによく貿易をする港も!」
ガイドブックをパラパラとめくり会社を探す
「ルゥのことだから里夕に何かあった時の為に対策はしてくれてると思ってた…」
でもまさか…わかりやすくページまで折ってくれてるとは…
「さすがは我の弟だな!」