悪魔なヴァンパイア





「………!!」


ハッとしたように私を見るソルテ


「里夕……」


顔に出やすい私が気持ちを隠しておけるわけがない


ボスから離れるとこちらへ向かってくる


今度は一歩も引かない。

ただ黙って見ているだけだった。


目の前で止まったソルテは少し寂しそうな顔に見えた


私はソルテの目をジッと見続ける


「僕が怖い?」


そう聞かれて部屋の中に少しの沈黙が続いた


「ソルテ…人を殺したって本当…?」


振り絞って出て来た言葉がそれだった




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