悪魔なヴァンパイア




早口で話しながら自動ドアを出た


「我は気分が悪いぞ。まるでヤツの手のひらで踊らされてるようではないか。」


手のひらで踊らされてる…確かにそうだ…


「貴様の過去など知らん。どうしてルールを作ったのかも知らん。里夕にこだわる理由に関しては検討もつかん。我は何も知らないんだ」


人通りの少ない裏道に回り地図を開く


「とにかく落ち着け。里夕の気持ちを尊重するのか、貴様の信念を貫くのか。自分がしたいことは何かよく考えろ。」


…自分がしたいこと……


「僕は里夕に幸せになってほしい。」


「そうか…」


再び僕たちは光に包まれた




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