君のいる世界
Period*1
お前みたいな女
ーーージリリリリーン!
甲高い目覚まし音が部屋に鳴り響く。
布団を頭まで被ったまま腕を伸ばし、ベッドのサイドテーブルの上にある時計のボタンを乱暴に押した。
「寒っ…」
まだ少し肌寒さが残る4月上旬。
私はベッドから出てカーディガンを羽織り窓を開けた。
澄んだ水色の空に数羽の鳥が群れを作って優雅に飛んでいる。
その様子を眺めながら今日から始まる憂鬱な日々に溜息が出た。
「鳥はいいな…自由で…」
冬休みが終わり、今日から二学年に進級する。
< 1 / 497 >