君のいる世界




「こ、康君…どうしちゃったの?」



「…キスマークつける間柄なら、もうキスの一つや二つしてるんだろう?」



麗奈は首から耳まで真っ赤にして俺から視線を逸らした。




…図星かよ。


わざと少しだけ脅してわからせるだけのつもりだったのに…




その反応を見た瞬間、俺の中にあった理性がガラッと崩れた。




「…その続きする?」



「…え…?」



「キスマークの後のこと。もう子供じゃないんだからわかるだろ?」



俺は麗奈の耳元でわざと煽るような低い声で囁いた。



「…っあ!…いや…」



耳朶を甘噛みすると、麗奈は色っぽい声を発して身をよじる。


その反応がうちに秘めた俺の欲望に火を灯した。


俺は首筋に顔を埋め、首に軽く触れる程度のキスを繰り返す。


麗奈の甘い香りが鼻を掠める。


もう止まれなかった。




「…や…っ、めて…」



俺は麗奈の滑らかで吸い付くような肌を弄った。


頬を包み首筋から肩そして鎖骨…


俺の手が滑る度に麗奈は俺のスーツを強く握り、身体をビクッと震わせる。



< 146 / 497 >

この作品をシェア

pagetop