君のいる世界
半分持つから…
冬休みが明けた。
今日からまた憂鬱な新学期が始まる。
鉛のように重い制服に袖を通し、ボサボサの髪を適当に結ぶ。
この前のクリスマスまでは、毎日綺麗に髪の毛を結んだりアイロンを掛けたりしていたけど、最近はそんな気になれない。
どうせ身なりを整えたって、この状況がよくなるわけでもないし…
正直全てが面倒臭い。
学園に行くことも、
化粧をして髪の毛を結ぶのも、
食べ物を飲み込むことも、
朝目覚めることも。
気分は大輝や佳菜子と知り合う前よりも酷かった。
学園に到着すると、私の周りにはすぐに人集りが出来た。
パーティーやディナーの誘いとか、うちの会社を宜しくとか、どうでもいいことばかり聞こえてくる。
得意の当たり障りのない対応すら億劫で、ため息しか出ない。