† of Ogre~鬼の心理
目を開ける――と、奥ゆかしく歳を食った風な樫もどきの扉が、ドンとも、ゴンともつかない音を響かせた。
「起きてるか、入るぞ」
の言葉も終わらないうちにドアを開けたのは、乱雑に切られた黒髪が印象的な――いや、それくらいしか特徴のない、仁だった。
「なんだ、起きてたのか。だったら返事ぐらいしろ」
「返事するいとますら与えなかったのはだれ?」
言い返したところで、仁は微動だにしない。
もろ肌に白いよれよれのシャツとジーンズという、『ラフ』ではなくただ『だらしない』格好。
仁は、その服にひどく似合った具合で肩を竦める。
「起きてるか、入るぞ」
の言葉も終わらないうちにドアを開けたのは、乱雑に切られた黒髪が印象的な――いや、それくらいしか特徴のない、仁だった。
「なんだ、起きてたのか。だったら返事ぐらいしろ」
「返事するいとますら与えなかったのはだれ?」
言い返したところで、仁は微動だにしない。
もろ肌に白いよれよれのシャツとジーンズという、『ラフ』ではなくただ『だらしない』格好。
仁は、その服にひどく似合った具合で肩を竦める。