† of Ogre~鬼の心理
極力の戦闘回避が僕らの生き方だけど、まあ、さっきのアレは仕方ない。

相手も一方的だったし。……もっとも、買い出しをすべて代償に捧げてくれたのは、あとできつく叱るべき点だね。

「さて、行こうか内村」

「? 行くって?」

立ち上がった僕は、くいと窓を指した。

地上より高い眺めのそこから見えるのは、中心街。

「重さんが言ってたろ? 刑事は足で事件を追うもんだってね。惨殺体の件、いろいろ見にいくよ。

それに――僕も言ったはずだよ。実際の殺害現場はほかにあるってね」

爆炎でわずかに焦げた空が灰色を滲ませているような気がするのは、無視することにした。
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