† of Ogre~鬼の心理
(いい迷惑。世話が焼けるヤツね、私って。かわいい)
私の朝は和服から洋服に着替えることで始まる。
果てない自慰と共に寝巻きの帯を緩め、単を床に落とす。そして選び出した服に袖を通した。
私服、制服どちらでも登校できるのは、稀にあるこんな時に助かっている。
ただ、クローゼットの中は、血が付着して三分の一ほどがダメになっていた。
服の種類は多くないが……着るものが減るのは困る。帰りに買ってこなければ。
姿見の中に、黒髪の、冷めた表情の女が映っている。私だ。
黒のプリーツに、襟の尖った白いブラウス。水色のスカーフを姿見で確認した私は、続いて、枕の下に手を入れた。
固い感触を探り当て、掴み抜く。掌に収めたそれを一別し、スカートのポケットにしまった。
そうして部屋を出る時に見渡せば、自分の家具はベッドと机、備え付けのクローゼットだけ。
そう思うと、ひどく自嘲できた。
年頃の女の子にあるまじきらしい、シンプルという名の殺風景。
「清々しいとは違うんでしょ? わかってるわよ」
机の上に唯一飾ってある写真に言い、朝食へ向かった。
私の朝は和服から洋服に着替えることで始まる。
果てない自慰と共に寝巻きの帯を緩め、単を床に落とす。そして選び出した服に袖を通した。
私服、制服どちらでも登校できるのは、稀にあるこんな時に助かっている。
ただ、クローゼットの中は、血が付着して三分の一ほどがダメになっていた。
服の種類は多くないが……着るものが減るのは困る。帰りに買ってこなければ。
姿見の中に、黒髪の、冷めた表情の女が映っている。私だ。
黒のプリーツに、襟の尖った白いブラウス。水色のスカーフを姿見で確認した私は、続いて、枕の下に手を入れた。
固い感触を探り当て、掴み抜く。掌に収めたそれを一別し、スカートのポケットにしまった。
そうして部屋を出る時に見渡せば、自分の家具はベッドと机、備え付けのクローゼットだけ。
そう思うと、ひどく自嘲できた。
年頃の女の子にあるまじきらしい、シンプルという名の殺風景。
「清々しいとは違うんでしょ? わかってるわよ」
机の上に唯一飾ってある写真に言い、朝食へ向かった。