† of Ogre~鬼の心理
彼女の博識は、実にためになる。
逐一説明してもらっていては、私の学校生活が丸々潰れてしまうほど、ある意味でためになる。
ためになるが、反面その彼女を相手にすると、生半可な憶測や推理では、簡単に論破されてしまう。
だからこうした論議の時、往々にして行き詰まってしまう大要因は、本来ならその博識から一番的を射た意見を出すべきと思しき、草薙仁の発言なのだ。
「まあ、ヤツの正体は、とりあえず二の次で構わんさ」
と、仁の視線が、私達の後ろを見た。
ちらりと振り返れば、大きな盆に食事を載せたウェイトレスがちょうどやって来るところだった。
仁の前には天ぷら定食、アルの前にはきのこのクリームスパゲッティ、私の前にはグラタンの洋食『セット』が置かれた。
「やっぱよく食うのな、お前」
と、割り箸を二つに分けながら、仁が皮肉ってくる。
「仕方ないでしょう」
答えつつ、グラタンにスプーンを入れる。
口に運ぶ前に、言った。
逐一説明してもらっていては、私の学校生活が丸々潰れてしまうほど、ある意味でためになる。
ためになるが、反面その彼女を相手にすると、生半可な憶測や推理では、簡単に論破されてしまう。
だからこうした論議の時、往々にして行き詰まってしまう大要因は、本来ならその博識から一番的を射た意見を出すべきと思しき、草薙仁の発言なのだ。
「まあ、ヤツの正体は、とりあえず二の次で構わんさ」
と、仁の視線が、私達の後ろを見た。
ちらりと振り返れば、大きな盆に食事を載せたウェイトレスがちょうどやって来るところだった。
仁の前には天ぷら定食、アルの前にはきのこのクリームスパゲッティ、私の前にはグラタンの洋食『セット』が置かれた。
「やっぱよく食うのな、お前」
と、割り箸を二つに分けながら、仁が皮肉ってくる。
「仕方ないでしょう」
答えつつ、グラタンにスプーンを入れる。
口に運ぶ前に、言った。