† of Ogre~鬼の心理
顔はそうでもないが、言葉尻は明白に私を責めていた。

「あー、わかりましたわかりました」

状勢は二対一。しかも二人とも私より歳上。

培った歴史が違うし、牙と爪を使えというのならまだしも、口論になれば勝てない。

こうなってしまっては、こちらが致命傷まで追い詰められるより早く、降参するよりほかにない。

それに……

せっかく美味そうな朝食が並んでいるんだし、穏やかにいこうとも思った。

「勝手に動いたのも、意識が高揚して事後処理を忘れたのも、私が悪かったわ。反省し、以後注意します」

「ふぅむ。素直に謝られると逆に反省してなさそうに見えるのは俺だけだろうかな、アル?」
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