† of Ogre~鬼の心理
市は大木駅がある中心街西区を基点に、街を展開していきたいらしい。
大木ホーンタワーという、どでかい一本角か一本槍のような建築物が最近、夕日を縦断し始めている。
あれが完成したなら大木市のいいシンボルとなるだろうし、街もさらににぎやかになるだろう。
旧繁華街の東区通り沿いに、俺がバイトをしているフレイヴァーというカフェレストランがある。
蔦の絡んだレンガが瀟洒な、民家風の賄い屋だ。
雰囲気としては、カフェが八割だ。
フレイヴァーはコーヒーや紅茶も各種豊富に取り揃えているから、あながちそれで間違いでもない。
「草薙ぃ、オーダー頼むぞ」
「応よ」
そこで俺が任されているのは、厨房である。
俺はこれでも味にはうるさいほうだし、炊事は自信を持っている。
真輝にはバカにされているようだが……なに、薬の調合に比べたらずっと短い時間で作れるのだ、難しいことはない。
時々、塩と砂糖を振り間違えたり、火の調整を忘れるくらいだ。大したこっちゃない。
大木ホーンタワーという、どでかい一本角か一本槍のような建築物が最近、夕日を縦断し始めている。
あれが完成したなら大木市のいいシンボルとなるだろうし、街もさらににぎやかになるだろう。
旧繁華街の東区通り沿いに、俺がバイトをしているフレイヴァーというカフェレストランがある。
蔦の絡んだレンガが瀟洒な、民家風の賄い屋だ。
雰囲気としては、カフェが八割だ。
フレイヴァーはコーヒーや紅茶も各種豊富に取り揃えているから、あながちそれで間違いでもない。
「草薙ぃ、オーダー頼むぞ」
「応よ」
そこで俺が任されているのは、厨房である。
俺はこれでも味にはうるさいほうだし、炊事は自信を持っている。
真輝にはバカにされているようだが……なに、薬の調合に比べたらずっと短い時間で作れるのだ、難しいことはない。
時々、塩と砂糖を振り間違えたり、火の調整を忘れるくらいだ。大したこっちゃない。