† of Ogre~鬼の心理
真輝ちゃんの身に起こることを予測して……?

それは、つまり、どういう意味だ……?

藤岡悟が『今』口止めを……?

運命付けた……?

何者が……?

悟くんが?

「ちょっと待ってくれるかな風間くん。今君、なんて……? 今日真輝ちゃんに起こること? 予測……? どういうことだい? それ。運命付けたってどういう意味だい? 詳しく頼むよ」

真輝ちゃんは今朝から謎の高熱、風邪のような症状を患っている。

もしも風間くんの言う藤岡悟がそれを予測していたとしたら? 運命付けていたとしたら?

やはりあの症状は看過していいようなものではなかった。なにがなんでも、僕か仁がそばにいてあげるべきだったんだ。

――と、横から視線を感じて、僕は眼球を、眼球だけを動かした。

内村が、不思議そうな目で、僕を、見て、いる。

よろしくない。このままここで真輝ちゃんのことについて話したくない。

内村は僕と一緒にいる時間が長い人間だ。なにか、余計な勘繰りをされては困る。
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