† of Ogre~鬼の心理
「オーケー、それじゃあすぐにかけ直すから」
『はい』
メモをポケットにしまいながら、近場でプライベートな会話をしても問題のないところがないか、模索する。
そうして、非常階段が浮かんだ。あそこなら滅多なことじゃ人は来ない。
とにかく、真輝ちゃんの症状について風間純という少年がなにかしら知っているのはほぼ確実だろう。
直接な関与はしていないにしても、なにがどう真輝ちゃんに作用しているのか、もしくは彼女の症状を裏付ける、証明する要素を彼が知っているはずだ。
しかし、だからこそ――受話器を置く間際、気になった。
「風間くん」
『はい?』
「君、何者だい?」
返答には一拍があり、
『僕は、ただの学生ですよ。ただの、ね。そう運命付けてますから』
言葉には奇妙で、意味深な強調が、あった。
『はい』
メモをポケットにしまいながら、近場でプライベートな会話をしても問題のないところがないか、模索する。
そうして、非常階段が浮かんだ。あそこなら滅多なことじゃ人は来ない。
とにかく、真輝ちゃんの症状について風間純という少年がなにかしら知っているのはほぼ確実だろう。
直接な関与はしていないにしても、なにがどう真輝ちゃんに作用しているのか、もしくは彼女の症状を裏付ける、証明する要素を彼が知っているはずだ。
しかし、だからこそ――受話器を置く間際、気になった。
「風間くん」
『はい?』
「君、何者だい?」
返答には一拍があり、
『僕は、ただの学生ですよ。ただの、ね。そう運命付けてますから』
言葉には奇妙で、意味深な強調が、あった。