† of Ogre~鬼の心理
「お前には訊いてねえんだよ」
一ツ橋の定義観念を「ふん」と鼻で一蹴し、立ち上がる。
なんにしても、女の正体はわかった。そして真輝がヤツと戦闘に入った。
まったく突然の収穫と、まったく突然の事態。こうなってはちんたらしちゃいられない。急いでアルに連絡を取り、真輝と合流しなければならない。
幸い、一ツ橋との会話は終わっていた。こちらの訊きたいことも訊いたし、ヤツの要求も一応聞きはした。
それを守るかは俺次第ではあるが……どうにも、魔術師だの魔法使いだのをやっているとギブアンドテイクの理念が板についてしまう。もらった分には見合ったもので返す。
なんだかんだで悔しいながら、俺は一ツ橋の要求を遂行してしまうだろう。
一ツ橋はそこまで、俺という人間を理解しているのだから、なおいけ好かない。
カウンターへ行くと、店主が顔を上げた。調理場でフライパンを操り、オレンジ色の米を炒めている。どうやらオムライスの注文が入ったようだ。気付けばいつの間にか、ちょっとした立ち寄りらしき母と娘が窓際の席にいた。
一ツ橋の定義観念を「ふん」と鼻で一蹴し、立ち上がる。
なんにしても、女の正体はわかった。そして真輝がヤツと戦闘に入った。
まったく突然の収穫と、まったく突然の事態。こうなってはちんたらしちゃいられない。急いでアルに連絡を取り、真輝と合流しなければならない。
幸い、一ツ橋との会話は終わっていた。こちらの訊きたいことも訊いたし、ヤツの要求も一応聞きはした。
それを守るかは俺次第ではあるが……どうにも、魔術師だの魔法使いだのをやっているとギブアンドテイクの理念が板についてしまう。もらった分には見合ったもので返す。
なんだかんだで悔しいながら、俺は一ツ橋の要求を遂行してしまうだろう。
一ツ橋はそこまで、俺という人間を理解しているのだから、なおいけ好かない。
カウンターへ行くと、店主が顔を上げた。調理場でフライパンを操り、オレンジ色の米を炒めている。どうやらオムライスの注文が入ったようだ。気付けばいつの間にか、ちょっとした立ち寄りらしき母と娘が窓際の席にいた。