† of Ogre~鬼の心理
そして真輝ちゃんが放出した規格外の火力と熱量、その膨大さに畏怖を通り越して呆然とした。――と――なったのが、およそ五秒。
「う、うああ、あがぁぁぁあっ!」
「ま、真輝ちゃん!?」
僕は、時間を無駄にしていた。そうだ、思考も顔も青ざめている場合ではない。
真輝ちゃんが、仰け反れるだけ仰け反った体全身で悶絶している。目尻や目頭からぶちぶちと裂けてしまいそうなくらい見開かれた眼に、舌をだらして喚き喘ぐ口腔、眉間や鼻筋に寄ったしわも、尋常じゃなかった。
《アル!》
と、また仁。
《今度はなんだ!? 今の大出力は、おいまさか!!》
僕はへりにしがみついたまま、苦い声で返した。漂っている熱気とは違うもので汗が滲んでくる。
「仁、言うだけ時間が無駄な確認はよそう……こっちの――こっちの状況はわかってるだろ!? 言ってくれっ、僕はなにをすればいい!」
《真輝を捕縛しろ!!》
簡潔明瞭なその言葉で、僕は頷くより先に飛び出した。
「う、うああ、あがぁぁぁあっ!」
「ま、真輝ちゃん!?」
僕は、時間を無駄にしていた。そうだ、思考も顔も青ざめている場合ではない。
真輝ちゃんが、仰け反れるだけ仰け反った体全身で悶絶している。目尻や目頭からぶちぶちと裂けてしまいそうなくらい見開かれた眼に、舌をだらして喚き喘ぐ口腔、眉間や鼻筋に寄ったしわも、尋常じゃなかった。
《アル!》
と、また仁。
《今度はなんだ!? 今の大出力は、おいまさか!!》
僕はへりにしがみついたまま、苦い声で返した。漂っている熱気とは違うもので汗が滲んでくる。
「仁、言うだけ時間が無駄な確認はよそう……こっちの――こっちの状況はわかってるだろ!? 言ってくれっ、僕はなにをすればいい!」
《真輝を捕縛しろ!!》
簡潔明瞭なその言葉で、僕は頷くより先に飛び出した。