† of Ogre~鬼の心理




衝動は心理が抑え、心理は衝動が食む。

それは刃であり、弾丸。

それは柄であり、拳銃。

同じものとオナジモノ。

狂気でもあり、正気でもある。

鬼の心理は表裏をともにしながら、赫灼を宿す。

私の中の私は私であり、私は私ひとりだ。

表と裏。

二つがひとつになるために、私は心理を組み続ける。

†へ達するのは、まだ、いつになるか、わからない。

しかし、今は少し、気分がいい。

今は、心理も衝動も程よく調和が取れている。気がした。

だからではないが、今日も、出掛け間際に言ってやるのだ。

机の上、平面に取り込まれながらも笑っている彼へ。

ポケットの中、硬い感触をたしかめながら。

「こういうのも、清々しいとは違うんでしょ」

なぜなら鬼の心理は、私の生涯に根付いているのだから。





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