† of Ogre~鬼の心理
うじ虫が清々しいだと?

そこまで自分を蹴落とすこともないだろうに――

そんな自虐よりも、出てけ。

それから、あれやこれや話されるたびに心中の呪文を繰り返したが――彼・風間純が、私の眼力にこたえることはなかった。

鈍いのか、それとも勘づいていながらわざと話を続けているのか、私は風間純が嫌いだった。

いや、現在進行形で嫌いなのだ。

結局、彼が私のもとを離れたのは、教師が教室に入ってきてからだった。

実にいい迷惑。

人間の群れ行動が嫌いなのは、私も同じなのだった。
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