† of Ogre~鬼の心理
独節
♪ 独節
現場に踏み入ってみれば、そこはなんて鮮やかなことだろう。
人とヒトがぶつかり合った荒くも小さな形跡が、芸術的に、そして全くの放置で残っていた。
大通りから入る小道、そこからひとつ左に曲がったところ。
ほんの数メートルで人目をしのげるそこに、赤い傘と鋏が、ポツンと咲いたタンポポのように、あった。
雨に多少流されているが、目を凝らさぬとも噴出した血の痕跡が見られる。
思うに、この現場もこのまま放置していれば、いずれ警察の目が行くだろう。
いや……あの公園からここまで、一キロは離れている。
もしかしたら、現場は発見されたとしても、こちらとあちらとの関連性に警察が気付かないかもしれないが――
現場に踏み入ってみれば、そこはなんて鮮やかなことだろう。
人とヒトがぶつかり合った荒くも小さな形跡が、芸術的に、そして全くの放置で残っていた。
大通りから入る小道、そこからひとつ左に曲がったところ。
ほんの数メートルで人目をしのげるそこに、赤い傘と鋏が、ポツンと咲いたタンポポのように、あった。
雨に多少流されているが、目を凝らさぬとも噴出した血の痕跡が見られる。
思うに、この現場もこのまま放置していれば、いずれ警察の目が行くだろう。
いや……あの公園からここまで、一キロは離れている。
もしかしたら、現場は発見されたとしても、こちらとあちらとの関連性に警察が気付かないかもしれないが――