† of Ogre~鬼の心理
第七節
† 第七節
赤信号を待ちながらハンドルを指で叩く内村が、怪訝な顔で訊いてくる。
「どうしたんですか、アルさん。いつになく険しい顔で」
「いや……別に、なんでも」
無論、嘘だ。
監視に差し向けていた蝙蝠が、撃墜された。
そして、こちらの式が途切れる寸前に送られた言葉。
あまり、好ましい内容には聞こえなかった。
会えますでしょとか言われたけど……できれば、うん、できなくても、会いたくはない。
直感に過ぎないが、特に、真輝ちゃんには会わせたくない。いや違う。
真輝ちゃんにヤツをではなく、ヤツに真輝ちゃんを会わせるべきじゃない。
「とりあえず、今は情報が集まるのを待つことになりそうですね。そうでないと進展もあまり望めそうにないですし」
車を運転する内村に、僕は律儀に答える。だね、と短く。
赤信号を待ちながらハンドルを指で叩く内村が、怪訝な顔で訊いてくる。
「どうしたんですか、アルさん。いつになく険しい顔で」
「いや……別に、なんでも」
無論、嘘だ。
監視に差し向けていた蝙蝠が、撃墜された。
そして、こちらの式が途切れる寸前に送られた言葉。
あまり、好ましい内容には聞こえなかった。
会えますでしょとか言われたけど……できれば、うん、できなくても、会いたくはない。
直感に過ぎないが、特に、真輝ちゃんには会わせたくない。いや違う。
真輝ちゃんにヤツをではなく、ヤツに真輝ちゃんを会わせるべきじゃない。
「とりあえず、今は情報が集まるのを待つことになりそうですね。そうでないと進展もあまり望めそうにないですし」
車を運転する内村に、僕は律儀に答える。だね、と短く。