† of Ogre~鬼の心理
「なんかひどいらしいね、その死体」

渋い渋い苦笑と共に、風間は言う。

「頭が砕かれて、首の骨が折られて、さらには内蔵が抉り出されてたとかなんとか」

「ずいぶん詳しいのね」

「ラジオ持ってきてるからね」

私服登校を許されている学校で、あえて学ランを着ている彼は、ポケットからイヤホンを少し出して見せた。

それが、携帯ラジオに繋がっているのだろう。

授業中に、教師などそ知らぬ顔で静聴していたというわけか。なかなか太いヤツだ。

「それがついさっき、なんか新情報が入ってさ」

と続いた言葉が、奇妙だった。

「引き裂かれた体の内側が、一部炭化してたんだって」

「え?」

「つまりね、頭潰して、首を折って、腹を掻っ捌いたあとに、燃やそうとしたみたいなんだってさ。

警察は残虐極まりない犯行だってことで、捜査本部設置するとか言ってるらしいよ」

「……そう」
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