† of Ogre~鬼の心理
変人だとばかり思っていたが、いよいよもって変人だと思った。

仁も同じ種類の人間だが、コイツとアイツでは積み重なっている器が違う。

私は適当さ半分、真面目さ半分に答えた。

「アナタがどう感じようと、体の細胞は秒単位でエネルギーを使ってるでしょ。昨日と今日、今日と明日、明日と明後日が同じような感覚でも、時間が経過するということは、生きさせられてるということだと思うわ」

実際、私も時間の経過とともに、得たり失ったりしたものがある。

それは、生きていることに繋がると思った。

「そっか……時間に生きさせられてるんだ、僕達って」

神妙な顔つきで、納得したからなのか、風間は二、三度首を縦に振っていた。

「ならさ、」

と、彼は続けてくる。

「もしも仮に、時間に影響されないモノがいたら、それって生きてるのかな?」

「時間に影響されないモノ?」
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