† of Ogre~鬼の心理
そんな難しいことを訊かれると、正直困った。
そもそも、時間に影響されないモノなど、あるのか?
そんなモノがあったら、ソレは不死の存在じゃないか。
不老の知り合いはいるが、不死の知り合いはいない。そんな存在、ありえないからだ。かの神でさえ死ぬ世の中なのだから。
第一、変化があろうがなかろうが、時間に影響されることが生きていることだと思う。
それがないというのなら――
(生きているモノじゃない。なら、死者か? ……いや、まさか)
浮上した疑問、可能性も、しかし否定した。
死者も、時間の中で活動、あるいは停止、『死』という行動を取っていると、仁に聞いた覚えがある。
つまり、死者は不正解というわけだ。
なら、いったいソレは……
「東城さん?」
呼び掛けられ、顔をあげる。
私は答えた。
「そんなもの知らないわよ。……私の知り合いにそういう系統の話に詳しい人がいるから、そいつに訊きなさい」
「へぇ、そんな人がいるんだ」
と、実に興味深げにうなずく彼に、心中で笑う。
さっきの爆発のそばにいたんだ、と。
そもそも、時間に影響されないモノなど、あるのか?
そんなモノがあったら、ソレは不死の存在じゃないか。
不老の知り合いはいるが、不死の知り合いはいない。そんな存在、ありえないからだ。かの神でさえ死ぬ世の中なのだから。
第一、変化があろうがなかろうが、時間に影響されることが生きていることだと思う。
それがないというのなら――
(生きているモノじゃない。なら、死者か? ……いや、まさか)
浮上した疑問、可能性も、しかし否定した。
死者も、時間の中で活動、あるいは停止、『死』という行動を取っていると、仁に聞いた覚えがある。
つまり、死者は不正解というわけだ。
なら、いったいソレは……
「東城さん?」
呼び掛けられ、顔をあげる。
私は答えた。
「そんなもの知らないわよ。……私の知り合いにそういう系統の話に詳しい人がいるから、そいつに訊きなさい」
「へぇ、そんな人がいるんだ」
と、実に興味深げにうなずく彼に、心中で笑う。
さっきの爆発のそばにいたんだ、と。