ハニー・トラップ ~甘い恋をもう一度~
「遼さん、返信早すぎっ」
苦笑しながら、再度スマホに手を伸ばす。
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と言うことは、予定ないんだよね?
良かった。
梓に会わせたい人もいるし、
9時に店の近くのカフェで!
遼
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遼さん、私のメールちゃんと読んだのかしら……。
良かった?
いやいや、何にも良くないし……。
合わせたい人?
いきなりそんなこと言われてもねぇ。
しかも、もう決定事項とばかりに、時間と場所も指定されちゃってるし……。
あり得ないんですけどっ!!
ひとり憤慨していると、また着信音が鳴った。
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そうそう、敬語使用禁止ってことで、
よろしく。
俺たち付き合ってるんだろ?
じゃあ、後で♪
遼
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…………。
最後に、音符マーク付いちゃってるよ。
もう、怒ってるのもバカバカしくなってきた。
それに敬語使用禁止なんて……。
遼さんのイメージが、少しづつ変わってきてる気がするのは私だけ?
上から目線って言うか、強引っていうか。
でもそんな彼に、胸の高鳴りを覚える私って……。
彼氏になると変わるものなの?
それがたとえ、一ヶ月間だけの期間限定の彼氏だとしても?