貴方想い Kataomoi
「ねぇ、ゆうくん」
「ん?」
「私達って何で出逢ったのかな」
「さぁ、付き合った流れすら分からない」
「だよね」
「病院でさ偶々会ったじゃん」
「それは分かるよ、同じ学校でびっくりした」
「俺もだよ」
「ゆうくん足骨折してたよね」
「嗚呼 、 今でも恥ずかしい」
そう、あの日私達は会った
私は風邪で病院に。
ゆうくんは骨折をして病院に。
大きな病院だからどんな怪我でも
病気でも見てくれる。
私は凄い気持ち悪くて、頭痛くて
よろよろ歩いてた。
そしたら慣れない松葉づえの男の子が
私をきょとんとした目で見つめてた 。
「 な 、 何?」
今にも吐きそうな力を振り絞って聞いてみた
「 あんたさ、すげー病人って感じ」
そう呟くと私の横を通りすぎた ..
と思った瞬間
私の体はふわっと浮き上がって視界が揺れた
何が起こったのか私には分からない
それに今にも吐きそうで
そしたら遠くから
「 秋野さん ! 何してるの ! 」
看護婦さんであろう声がする ..
でももう限界 、 私は身をそのまま預け目を瞑った