雨降って、血固まる。
部屋に上がると、綾木は涎を垂らしそうな顔で抱きついてきた。



服を脱がされそうになる。



「ちょっと待って」


「なんで?そういう事しに来たんだろ?」


「自分で脱ぎたいから」



私はニッコリ笑ってそう言った。



ギンの傍にいられるのなら、私はどんな事でも出来る。



笑う事も泣く事も殺す事も。



ギンの指示なら、このまま綾木と寝たって構わない。
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