雨降って、血固まる。
「出来れば」



秋元は銃の先端を見つめたまま言った。



「とにかく苦しむようにやってくれ。


ルナの痛みや苦しみはわかってやれないけど、あいつより楽には死にたくない」



頭を撃ち抜くつもりだったが、やめた。



クライアントの要求は忠実に実行する。



それが何でも屋の仕事だから。



「了解した」
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