雨降って、血固まる。
日下部は容疑者たちに執拗な脅しをかけていた。



いや、脅しというよりも逃げ道の提示というべきだろうか。



少額の金を要求し、払えなければ即逮捕。



もちろん司法取引などではなく、日下部個人がやっていたことだ。



要求が少額なため、だいたいの者は払えてしまう。



数をこなす事によって多額の収入を得ていたようだ。



だから、日下部の犯人逮捕数が極端に少なかったのだ。
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