雨降って、血固まる。
だが、それの何が悪い?



何かに頼って、何かに縋って、そうでなければ生きられない。



私も同じだ。



ギンに頼って、生に縋って。



独りで生きてきたつもりだった。



それが間違いだと気付かせてくれたのは、ギンだ。



でもギンは…



何かに頼っているのだろうか…


「撃たないでくれ…」



かろうじて口だけは動かせるようだ。



その弱々しい言葉に、ギン少し目を細めた。



不愉快。



私もそう感じた。
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