雨降って、血固まる。
自分が何故このような目に遭わされているのか、おそらくわかってはいないのだろう。



それなのにギンの言葉を大人しく聞き入れ、なんとか生き延びようとしている。



私が今までにしてきた事とどこが違うというのだ。



どれだけ汚い事をしようが、どれだけ恥ずべき事をしようが、生きていられればそれでよかった。



だけど…



ギンに拾われてから変わった。



この命は自分の為ではなく、ギンの為にある。



ギンの役に立たないのなら死んだっていい。



死ねと言われれば喜んで死ねる。



それが私の本望だ。
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