雨降って、血固まる。
「これ、ギンがやったんだろ?」



今度はなぜかスッと言葉が出てきた。



ギンは私を見ない。



それが肯定のサインだったのだろう。



やっぱり。



そんな風にしか思わなかった。



この赤ん坊に対してかわいそうなどとは思わないし、ギンに対しての猜疑心や恐怖なども湧かなかった。



一言で言えば、どうでもいいのだ。
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