traitor
深夜0時。
「ギ、ギ、ギィ――――
ピィ―ガァ――――」
鳴るはずのない、あの壊れているはずの
古めかしいラジオからそれは聞こえた
「―――そうだ、嬉しいんだ生きる喜び
たとえ、胸の傷が痛んでも♪」
愉快なマーチが。
でもそれを深夜の0時に聞くものなら
ただの恐怖のマーチでしかない
しかも今の時代。科学の進歩している今。
その曲は不気味な機械声に変わっていた
その不気味な歌声により、
ほとんどの人が目を覚ました
「な、なんだ?!」
「なんなの....」
それは瞬く間に悲鳴に変わる
もうすぐ開会式が始まる