彼に出会った1年間

そう言ってあけた扉の向こうには
夏香の遺影があった。

「昨日ね、起きたら手紙がおいてあったの。
昨日まではね、本当に夏花。いたのよ?」

そう言って涙を流す夏花のお母さん。

「私達、昨日まで向日葵といたんですよ?
きっと未練があって
1年間生きたんじゃないんですかね?」

「そうだといいわね。
そちらの方は?」

「あ、俺は夏花のクラスメイトです。」

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