彼に出会った1年間

「ほらっ。」

大きな手を差し出される。

夜なのに彼は輝いていて
やっぱり太陽だなって思いながら

その手を握る。

暖かいその手には魔法があるみたいで
熱があった私の体はすっかり元気になっていた。

立ち上がっても彼は手を離さなくて
キャンプ場まで手を握っていてくれた。

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