彼に出会った1年間

「い、いやっ」

「どうした?俺だよ。」

目を開けてみると
手をつかんでいたのは陽平君だった。

「あ、ごめん。
勘違いしちゃった。」

「夏休みのときとだろ?
大丈夫だって。俺が傍にいるし。」

そういうと私の手を再び強く握った。

手から伝わってくる暖かさが安心する。

「ありがと。
海香探してるんだけど、見かけた?」

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