I call you〜好きって言えたら〜
よく見ると腕に怪我をしている。
あたしは絆創膏を差し出した。
その子は「?」という顔をしたので、腕をちょんちょんと指さすとまた、
「おおきに」
といって絆創膏を受け取った。
絆創膏を貼りながら、
「あたし咲坂乃亜(サキサカノア)っちゅうねん。助けてくれてありがとうな」
ニコッと笑いながら言った。
あたしは生徒手帳を指さした。
「お。1年3組?あたし2組やー。よろしゅうーなー」
「じゃ、そろそろ帰るわ。ホンマにありがとう」
そう言いながらその子は帰っていった。