君がくれたモノ
しかし、先週いつものように学校が終わり家に帰る途中、見てはいけないものを目にしてしまう。

一瞬‥目を疑った。

信じたくなかった。


桜と光が並んで歩いていたのだ。
間違いであってほしい‥
そう思って莉奈は何度も目を凝らして見た。
しかし、何度見ても桜に間違いない。


【好きなコができた】


あれは桜の事だったのか‥？
親友を疑いたくなかった。
莉奈は複雑な気持ちになり、家まで走って帰った。

次の日、いつものように接してくる桜に昨日の事は聞けなかった。

まだ‥信じられなかったから。

それから今日までの一週間、桜と光が付き合っているというウワサが莉奈の耳に届き、桜への不信感が日に日に大きくなっていった。
学校帰り、いつも行っていたカラオケも断り続けた。
桜と２人きりになって、光との事を聞くのが怖かったから。

本当の事を知りたくなかったのかもしれない。
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表紙・目次

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