君がくれたモノ
家に帰り、ベットに寝転ぶ莉奈。
携帯の画面には桜と撮ったプリクラの画像を待ち受けにしている。

「光と会ってんのー?‥聞けたら楽なんだけどなぁ‥」

そんな事を言いながら、桜と光が並んで歩いていたあの日を思い出す。

その時‥


プルルルル‥プルルルル‥


携帯が鳴る。

友達からかかってきた場合は【着うた】を設定しているが、知らない番号の場合はただの電子音だ。

「まーた#1からだ」

画面には【#1】とだけ表示される。
#から始まる電話番号、初めはこの電話番号を怪しく思ったが、今はこのところ毎日かかってくる、この【#1】の番号の相手と話をするのが日課になっていた。
なぜか、嫌な気もしなければ恐くもなかった。
むしろ、かかってくるのを毎日楽しみにしていた。

「今日で5日目だなぁ‥今日こそ名前聞かなきゃ!」

けたたましく鳴り響く電子音、莉奈はそう決意して通話ボタンを押す。

「‥もしもし」
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