君がくれたモノ
「はい‥この指輪を見られてました」
指輪を手に取り蒼に渡した。蒼に触れた男の手が、その大きな男の体からは想像できないほど震えている。
「そしたら後から男の方が来られて‥」
「なに!?どんな男だ!」
蒼の嫌な予感が当たっていた。令に間違いない。
普段温厚な蒼も、この時ばかりは我を忘れたように必死になる。
「髪の短い方です‥その女性を連れて行こうと‥」
男はその時の光景を思い出したのか、顔が真っ青になり頭を抱えて座り込んでしまった。
「女性は男に連れて行かれたんですね?」
蒼の鼓動が速まる。
「‥はい。」
その言葉が帰ってくる事は分かっていた。
分かっていたはずなのに足が震える。
とにかく早く莉奈と令を追わなければ‥
「大丈夫です。もう心配いりません。その男はどちらに向かいましたか?」
王として店の男を安心させなければならない思いと、莉奈を助けたくて焦る思い‥蒼の気持ちは複雑に入り乱れる。
指輪を手に取り蒼に渡した。蒼に触れた男の手が、その大きな男の体からは想像できないほど震えている。
「そしたら後から男の方が来られて‥」
「なに!?どんな男だ!」
蒼の嫌な予感が当たっていた。令に間違いない。
普段温厚な蒼も、この時ばかりは我を忘れたように必死になる。
「髪の短い方です‥その女性を連れて行こうと‥」
男はその時の光景を思い出したのか、顔が真っ青になり頭を抱えて座り込んでしまった。
「女性は男に連れて行かれたんですね?」
蒼の鼓動が速まる。
「‥はい。」
その言葉が帰ってくる事は分かっていた。
分かっていたはずなのに足が震える。
とにかく早く莉奈と令を追わなければ‥
「大丈夫です。もう心配いりません。その男はどちらに向かいましたか?」
王として店の男を安心させなければならない思いと、莉奈を助けたくて焦る思い‥蒼の気持ちは複雑に入り乱れる。