ヲタクの何が悪い!


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 そんな日曜日を過ごして今日、月曜日にある事件が起きた。次々と出会う友達に朝挨拶を交わして教室に入る。そこでもやっぱりおはよーと笑顔で挨拶。自分の席に座り机の中に教科書類を入れようとするとカサ、と手に紙切れのような何かが触れた。

「…?」

 疑問に思い教科書を机の上に置いて中に入っていた紙切れを取り出す。四つ折にされた紙を広げるとドキッと胸が跳ねた。

『お前の秘密をばらされたくなければ昼休み、屋上に来い』

 これっ、小鳥遊クンの有名なセリフじゃない…!!えっ、だ、だれが書いたの!?ぜひ友達になって!学校ではヲタクって隠してるから興奮したり出来ないの!ってなんでやねーん。立派な脅迫やないかーい。

 エセ関西弁を使いながら自分にツッコミを入れてからもう一度紙をまじまじと見つめる。友達の字体とか、そんなに見ないしだれが書いたのかわかんない。匿名の紙切れに期待と不安を抱きながらぎゅうっと紙切れを握りしめた。

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