あの時の約束
「アレルギーがあるの動物の毛を触ったらダメなの」
「そうなんだ!じゃあ俺触るのパス」
「えー」
「真衣だけ触れないから可哀想やん!だから触らない」
「じゃあ僕も」
「じゃあ俺も」
「行こう」
「そうだね」


「あっ昨日の猫居ない」
「あ、そこの猫なら飼ってくれる人見つかったの」
「良かった」
「真衣は触れなくても猫が好きなんだ!」
「うん。良かった。猫飼ってくれる人見つかって。うち嬉しい」


「修学旅行の準備疲れるね」
「うん」
「あ、真衣ゴミ付いてる取るからじっとしてて」
「うん」
何ドキドキしてんの?ドキドキ止まれー。
佳龍は手を伸ばし…耳を触った。
「辞めて」
「だって真衣の耳プニプニだもん!」
「だからて触らないで」
「もうちょっとだけ」
「佳龍何してるの?女子の耳触るとか!あり得ないからね」
「だって真衣の耳プニプニだもん」
「真衣先より真っ赤になってる!」
「大丈夫真衣」
ドキドキが止まらない。恥ずかしから真っ赤になって身体中が熱い。
「佳龍付き合って無い人にそんなしたらアカンやん」
「はい」
「真衣落ち着いて大丈夫だよ!」
「まだ落ち着けない」
「炭酸系以外のジュース買って来て後でお金返すから」
「うん…炭酸以外なの?」
「後で説明する」
「判った」

「ヤバイ位ドキドキが止まらない」
「大丈夫」
「うん」
「そんな好きなら付き合えば良いのに」
「佳龍と約束したの。二十歳の時に両思いやったら付き合おうって。だから待ってるの二十歳の日待で」
「えっなんで二十歳何?」
「判らない。聞きたくても聞き難い」
「そっか…」
「ジュース買って来たよ」走って来た。
「ありがとう」
「うん」
「説明するの面倒だからアレルギーって言っとく」
「ちゃんと話そう」
「えー言うの恥ずかしい」
「どうするの?」
「やっぱりうちから言う」
「頑張れ」
「うん炭酸飲んだら…記憶が消えるの。飲んだ後の記憶が消えるの。そゆう体質やねん」
「えっ」
「アレルギーもあるんだけど記憶も消えるの」
「そうかだから今まで炭酸飲んだ所見た事無かったんだ!そう理由やたんか」
「うん」
人生で一回飲もうとした事があった。
でも辞めた。
「真衣の事たくさん知れて良かった」
< 21 / 55 >

この作品をシェア

pagetop