あの時の約束
「ダメだよ〜」
「女子皆で写真撮るんだから」
「一枚だけだよ」
「沙友里はここね」
「えっ」
「吉沢さんの隣だよ」
「一枚だけなら仕方が無いわね」
「写真撮るよ」
「先はごめん」
「えっ」
「花束踏んで」
「…」
「後代表おめでとう」
「ありがとう」
握手をした。
小声会話していた。
「ハイチーズ」
カッシャ
「皆良い顔」



「真衣卒業しても変わらない気持ちで居てくれよ」
「判ってるよ。佳龍もだよ〜」
「約束だよ」
「うん約束」
「あの時の約束忘れ無い」
「私も忘れ無い」
「俺人生やり直して良かった」
「えっ」
「俺達には戻る事が出来ない。もう一つの過去がある」
「その過去は私達の距離が離れて居る。スレ違い。泣く毎日」
「えっ真衣もやり直したの?」
「うん」
「俺もやり直した。真衣を助ける人になりたくって」
「私達は楽しい未来を望んで」

「また会おうね」
「うんまた会おうね」
「絶対また会おうね」
「絶対やで」


「真衣ー」
「お母さん」
「帰るよ〜♪」
「うん。佳龍一緒に帰ろ」
「うん」
「佳龍のお友達の真衣ちゃん?」
「はい」
「話はよく聞くよ」
「そうなんだ」




「真衣にこれあげる」
「ありがとう」
真衣は開けた。
「ネックレスだ」
「真衣に似合うよ〜♪つけてあげる」
「ありがとう」

「真衣に似合ってるわ」
「本当。可愛い」
「真衣ちゃんみたいなお嫁さん欲しいわ」
「えっ」
「真衣ちゃんだったら良いのに」と小声で言った。
「ホェー」
「真衣どうしたの?」
「嫌なんでもないよ」
「真衣に何言ったの?」
「あれ家では吉沢って言ってたんじゃ」
「そうなの?」
「それは…」
真衣が笑った。

「真衣ちゃんて東京に行くんでしょ?」
「はい」
「佳龍と一緒だね」
「はい。知ってます」
「そうなんだ!家族と一緒?」
「違います。姉と東京に住みます」
「そうなの!佳龍は寮暮らしよ」
「えっ」
「同級生とか先輩、後輩と一緒なのよ」
「…」
「ちょっとお母さん、真衣が固まってる」
「あらごめんなさいね」
「あっ別に良いんです」
「良かった」

「真衣ちゃんて佳龍の事好きでしょ」と小声で言った。
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