† of Pupil~瞳の魔力
目を背けたいはずなのに、脳髄を魅了する赤。
その中には、ムシでも湧いているように細切れの肉片が混じっている。
醜い醜い、そしてなんと魅力的な私の吐瀉物。
顔をあげれば、水臭いこの路地裏に、鼻を突いている激臭より儚く、己の所業が転がっていた。
いや、過去形にするのはまだ早い。『こと』は、現在進行形だ。
その証拠に、転がっているそれはまだ、息の根があるせいか、びくりびくりと震えている。
そう、まだ、生きていやがる。
「うう、うおぅぅ……ぇ。え、――っ……」
大量の虫が腸内から這い上がってくるような気持ち悪さが、胸奥から喉元、喉元から口の中へ込み上げ――
また、吐き戻す。
ばり……ぶつ……じゅる……
それでも、やめることはできない。
その中には、ムシでも湧いているように細切れの肉片が混じっている。
醜い醜い、そしてなんと魅力的な私の吐瀉物。
顔をあげれば、水臭いこの路地裏に、鼻を突いている激臭より儚く、己の所業が転がっていた。
いや、過去形にするのはまだ早い。『こと』は、現在進行形だ。
その証拠に、転がっているそれはまだ、息の根があるせいか、びくりびくりと震えている。
そう、まだ、生きていやがる。
「うう、うおぅぅ……ぇ。え、――っ……」
大量の虫が腸内から這い上がってくるような気持ち悪さが、胸奥から喉元、喉元から口の中へ込み上げ――
また、吐き戻す。
ばり……ぶつ……じゅる……
それでも、やめることはできない。