嘘だと言ってくれないか


暗い空に星が見えない。


月光さえも僕を照らしてくれない。



「ねぇ、君はこの世の中をどう思う?」


ナイフを突き立てた男の瞳が揺れた。


「僕は時々思う。生まれてくる時代を間違えたって。だから、この世界で……僕は僕を見つけられないんだ。」



誰でもいいから、

こんな世界、


間違っていると、


全てが嘘だと言ってくれないか?




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