居るはずの無い 人…。

その夜中に… あの喫茶店から 始まった。

女性は 居なかった。

珍しく １人。
でも そこは 私１人ではなかった。

良く見ると 黒い物体が あちらこちらと居る。

物体は座って居る様だった。
人…何だろうか 人には 見えない。

すると さっき 事故を起こした男性が居た。

男性は 私に気づいて無いみたいだった。

近寄って 私が
『大丈夫でしたか？』と声をかける前に 男性は 私に向かって歩いて来る。

このまま ぶつかる！！と思いながら 避ける前に

男性は 私を すり抜けて行った。

えっ！？
一体っ？？

と思いながら 今 男性は 私をすり抜けて行ったよね？？と不思議な気持ちになる。

ゾゾっと する。
額に 冷や汗が 出る。

急に 喫茶店は 消え 辺りは 何め無い。

ただ あの交差点がある。
車が 通っている。

私は あの交差点に 戻された。 女性に 呼ばれたのだ。


私は 前から 気になっていた事があった。
何故 女性は あの交差点に いつも居るのだろうか？

忘れられない思い出があるのだろうか…

女性は ジッとしたまま 動かない。
嫌 動かないんじゃなく 動けないんだ。

そして

女性が 話しかけて来た。

『何故 私が ここに居るのか 不思議に思ってるんだよね？』
と 悲しい声で続ける。
『私は ここから 動けないの。 嫌 動く事が出来ないの。 』

『どうして？』と私は 問う。

『私は…』と 数分の間があり 女性は 話しを 続けた。

『私は ここで 死んだ！！！！』と怨めしい声で いきなり 叫ぶ。


そういえば 数ヵ月前に もうスピードを出した 車に 女性が跳ねられ 即死したと聞いた。
まさか こんなに 近くで 被害者が居るとは 思いは しなかった。

何故 女性が 私を呼んだのかは 定かでは 無いが
女性は 私に似てたのかも知れない…

もう一度 普通に話しを聞いてくれる人を探していたのかも知れない。


そして

女性は
『あなたが 死ねばよかたのに…』と一言呟いて 消えて行った。
また 誰かを呼んで 死へと導くのだろうか。

事故に あった男性は いきなりの急変の為に 死亡。
女性が 連れて行ったのかも知れない。

私の代わりに…。


あの交差点は 今だに 事故は あっている。

交差点に 女性が立って居ると噂は 聞く。


何人 連れて行くのだろう…